三和木ブログ
miwaki Blog
2025.02.07
月を愛でるためにしつらえた、日本の住まいの知恵
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- コラム、モデルハウスのご紹介
日本には、昔から月を眺める文化があります。
澄んだ夜空に浮かぶ月を愛で、その美しさに心をゆだねる。月の満ち欠けを眺めながら、時の移ろいを感じる。そんな風流なひとときを楽しむために、「月見台」という建築が生まれました。
平安時代の貴族たちは、池のほとりや庭先に設けられた月見台で、月を愛でる宴を開いていました。満月を天に仰ぐだけでなく、池に映る月を「もうひとつの月」として鑑賞する楽しみもありました。
風が水面を揺らせば、月もゆらゆらとたゆたう。
その変化を味わいながら、和歌を詠み、盃を交わしたのです。
現代の暮らしでは、都市の光が月明かりをかき消してしまうことも多くなりましたが、だからこそ、ふと空を見上げて月の光に癒される瞬間は、何より贅沢に感じられるのではないでしょうか。家の中に、そんな風流を楽しむための場所があったなら、そんな贅沢はないですよね。
三和木の岡崎展示場には、広々とした「月見台」があります。
和室の広縁から続く月見台は、ふらりと外に出て夜空を眺めるのにぴったりの空間です。この月見台のそばには、水盤を配しました。水面に映る月を楽しむためのしつらえです。
日本人が大切にしてきた美意識を取り入れ、景色に奥行きをもたせるように演出しています。
夜風にあたりながら、静かに月を眺める。ときには、家族や大切な人と並んで月を見上げる。忙しい日々の中で、そんな時間があるだけで、心にゆとりが生まれる気がします。
私たち三和木は、木材の質にこだわり、長く安心して住み続けられる家をつくっています。
月見台に使われる木材も、厳選したものを適材適所に配置し、職人が丁寧に仕上げています。年月を経るほどに味わいを増し、家とともに過ごす時間がより豊かになる。そんな住まいづくりを目指しています。
現代の暮らしの中に、日本建築の美しさと風雅を取り入れる。
その一つの形として、月見台のある住まいを提案しています。ぜひ、岡崎展示場でご覧ください。
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