三和木ブログ
miwaki Blog
2020.09.06
受け継がれた和釘 ー河文の改修工事④ー
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7月末から8月中旬まで、名古屋最古の料亭「河文」様の改修工事を行いました。
今日は、その工事から「和釘」の話をしたいと思います。
江戸時代から400年も続く料亭「河文」さんの改修工事。登録有形文化財に指定されている建物です。
立派な門は、木の張り替えも行い、また違った趣になりました。
木を張り替えるにあたり、必要なのが「釘」。
文化財に指定されている建物とあって「残すべきものは残す」ということで、今回張り替える前まで使われていた釘を慎重に抜いて、また再度使うことになりました。
神社仏閣・城郭などの古建築物の修理復元になくてはならない「和釘」。
一般に広く使われている釘は「洋釘」と呼ばれており、明治時代にヨーロッパからやってきたものだと言われています。対して和釘は、制作された時代によって頭の部分や形などに違いはあるものの、太く角張った軸で、表面積が大きいことが最大の特徴です。
和釘は金槌で一本一本叩いて作るため、同じものは二つとありません。現代に作られている大量生産の洋釘とは趣が違いますね。
今回は、門に使われていた和釘を丁寧に抜き取り、磨いて、再度使用しました。
しかし、釘がすでに潰れているなど、どうしても使えないものもあったので、新たに和釘を職人さんに作っていただくことに。
上が今回新しく作った和釘で、下はもともと使われていたものです。
職人さんが一本一本叩いて作った、とても貴重で高価な和釘です。
文化財を守るために、三和木の大工だけではなく、たくさんの職人さんの手が入っています。
河文さんの門をくぐる時は、ぜひ釘にも注目して見てみてくださいね。
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